2022㉑ 筋疾患の難病 筋ジストロフィーの息子と共に生きる父のブログ

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筋ジストロフィーの息子と共に生きる父のブログ 2022第21話

肺の機能

小さな気胸が気になり再受診した。

気胸は大きくなっていて有無を言わさず入院。

胸腔ドレナージを行い溜まった空気を抜いて様子をみる。

肺が翌日には ほぼ元通りの大きさに戻ってきた。

仕事をしていると病院の担当医師から電話があった。

「ドレーンを入れて陰圧をかけた所、順調に膨らんで来てほぼ元通り。」

「明日また検査をして問題なければ明後日にでも癒着をして行こうと思いますがどうでしょうか?」

と言う内容。右肺はガッツリ癒着済み、左肺を癒着するのはちょっと迷いがあった。

当然 癒着した方が安心なんだけど、将来的に肺が固くなる可能性も否定できないからだ。

何点か その場で思い浮かんだ事を質問。

【肺が固くなるのはすぐなのか?】

数ヶ月、数年かけてゆっくりと動きが悪くなる。

どれぐらい肺の機能が落ちるのかは やってみないとわからない。

両肺の動きが悪くなると 当然二酸化炭素が上がる。

上がらない場合もある。

【その場合 呼吸器の圧を上げる事は可能なのか?】

両肺癒着をしてるなら圧を上げる事は可能。

圧を上げて相殺できれば、それでいい。

圧を上げて二酸化炭素が下がらない場合。いわゆる換気が上手くいかない場合は やはり気切を考えなければならない。

両肺癒着で肺が破れにくくなっても 次に縦隔が破れる可能性がある。

縦隔は肺と肺の間にある場所。

小さな穴だと気胸と同じく経過観察。

大きいと漏れた空気が心臓を圧迫して命に関わる状態になる事もある。

【左肺も万一、気胸を繰り返して 肺の機能が落ちるのも心配、それはどうなのか?】

気胸を繰り返す事で肺の機能が落ちる事は考えにくい。その点では肺炎の方が怖い。

癒着をするかどうかは強制では無いので ゆっくり考えさせてもらう事にした。

家族で相談

その日の夜にふー君、ママちゃんと僕とで話し合いの時間を作った。

選択肢は3つ。

1、このまま 肺が落ち着いてドレーンを抜いて帰る。

2、癒着をして帰る。

3、癒着をしてしばらく様子見をして呼吸器の圧の設定を終えて帰る。

ふー君 本人にも先生から説明があったようで だいたいの事は理解していた。

ひとつ違ったのは 軽めの癒着もあり と言う事。

ふー君から お父さんはどう思うのか?と聞かれた。

ぶっちゃけ右肺がガッツリ癒着済み、残った左肺はそのままにしておきたい。

ただ 右が破れにくくなったので次は左肺の感じがする。

また気胸を繰り返して機能が落ちて行くのが怖い。

ただ そのまま置いておきたい 気持ちもあるし、また気胸を繰り返してしまうのも嫌だ。

軽めの癒着ができるなら イメージ的には 妥協できると思う。

仕事しながらも 考えててずっと堂々巡りだった。

軽めって言う選択肢があるなら その方がいいんじゃないか?

正直に話した。どっちつかずの答えなのは分かってる。

でも ずっと迷ってたから。

「そっかぁ…そうやんな、このまま残しときたいよなぁ」

ママちゃんの気持ちは

今回の気胸でドレーンが入ってる間に癒着した方がいいんじゃないか

何回も痛い思いをするのは可哀想だし、心臓に負担がかかりそうで心配。

ママちゃんも正直に話した。

ふー君の気持ちはどうなのか 聞いた。

お父さんとお母さんの言う事もよくわかる。

だけど自分は癒着はやりたくない。

今回はたまたま破れただけと信じたい。

右肺を癒着してるので、左肺は そのまま置いておきたい。

もし次に気胸を起こせば癒着は考える。

今回 左肺まで癒着したら 後悔すると思う。

またドレナージをすることになっても それは構わない

だから 今回はこのまま帰りたい。

全員が決め手のない考えだったけど、後悔すると言われては 何も言えなくなってしまう。

ただ やはり左肺の機能は大事にしたい。

気胸を繰り返す事で機能低下は考えにくいと言うことだけど ダメージは少なからずあるんだろう。

「軽めの癒着は嫌なん?」

「うーん…そうやなぁ…」

「次またドレーン入れるぐらいの気胸になれば 癒着はせなあかんと思うで」

「そうやな、それは分かってる。」

「じゃあ 今回は癒着無しでええな?」

「うん、しっかり食べて頑張るわ」

「わかった、じゃあそれでいこか」

親としての複雑な思いはやはり今回も同じだった。

そして、新発見

ふー君自身が決めた事とは言え やはり なんとかならないのかと 悔しい気持ちが溢れる。

もう気胸を起こさない事、病気の進行が少しでも 進まないように 祈る。

そういえば 毎晩かかさず 30分以上 ママちゃんは ご先祖さまに手を合わせるようになった。

特に信心深いわけでもない僕達だけど、ママちゃんなりに考えて行動してるんだろう。

母親は母親の辛さ 苦しみがある。

みんな それぞれの立場できる事を 必死にやろうとしている。

だから 負けてられないと思う。

息子やママちゃん、自分自身、

そして筋ジストロフィーと言う病気にも。

前向きに前向きに。

入院中は少しでも 食べれるようにと 嚥下食だけど 頑張って食べていたらしい。

ドレナージの管を抜いてからは経過も早くあっという間に退院する事になった。

退院の日は仕事の都合がつかなくて ママちゃんにお願いした。

仕事から帰ると髪の毛がボサボサになった ふー君がいた。笑

「おかえり 息子よ」

息子はちょっと照れくさそうに笑ってた。

これが2022年 初春の話。

後日談

入院中に先生が気胸を繰り返す原因じゃないけど、ひとつ気になる事があると検査をした。

普段の血液検査では調べない項目らしいんだけど、血液の凝固因子の検査。

ファクター13と言う凝固因子の数値が低めらしい。

初めて聞いた言葉。

簡単に説明すると まぁ血液を凝固させるのが弱い?らしい。

だから傷が治りにくいのではないか。

気胸を起こしても他の人なら すぐ治るけど時間がかかるのは それが原因の1つかも知れないと言われた。

なんとなく理解したと言うか 納得できたような気がする。

それも含めて上手く付き合って行くしかないんだよね。

ちなみに 普段 服用する薬でこの数値を改善させる飲み薬は無いそうだ。

ただ点滴ならあるそうで気胸等を起こした場合に使用すると 回復が早くなるのを期待できるみたい。

担当医師を決めない病院だけど 色々な先生が関わってくれる事で 今回の発見に繋がった。

固定の担当医師が良いと思う反面、こういう良い面もあるんだなぁと感じた。

視点を変えたり、色々な見方、考え方で 見る事もやはり大事。

今回 発見してくれた先生に感謝感謝。

次の話は近日公開

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