2022 ㉓筋疾患の難病 筋ジストロフィーの息子と共に生きる父のブログ 再入院

筋ジストロフィーな息子と共に生きる父のブログ
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筋ジストロフィーの息子と共に生きる父のブログ 2022 第23話

2022年最後の検診

2022年の3月ぐらいに入院してから平和な毎日。

たまに排痰トラブルはあるけど、乗り切れてる。

21歳になったふー君。

1年に1回の検査入院の日程を待っている。

相変わらずのコロナ禍で混んでいるのか 予定から2ヶ月が経っても連絡はない。

今は11月末。

そんな中、3ヶ月に1回程度の定期受診。

特に変わった事もない。

強いて言うなら、眠気問題。

やはり昼間 寝てる事が多いし、朝も起きない。

僕はやはり仕事で ママちゃんに任せた。

当日は雨だったので、休めば良かったと少し後悔した。

仕事をしながら 連絡を取り合う。

無事についたらしい。

今日の検査は血液検査のみ。

血ガスが気になるところ。

しばらくすると 急遽 レントゲンのオーダーが追加されたと連絡があった。

血ガスの数値が悪かったのか…

そしてレントゲンが終わって、診察室に呼ばれた。

レントゲンの結果は

左肺の気胸

前回、軽めに癒着術をした方だ。

そして右肺の下の方が白く曇っている。

痰が少しあるそうだ。

それだけ LINEで聞いた。

完全に油断してた。

めっちゃショック。

でも入院ではなく、とりあえず今日は帰っていいらしい。

それを聞いて 気をつけて帰るようにだけ 伝えた。

仕事もキッチリ済ませて 家に帰る。

ママちゃんも ショックな様子。

ふー君は なんでやろ?って感じ。

苦しいとか、痛いとかも無い。

自覚症状は無いらしい。

再入院

そんな事があってから 次の日。

病院から電話。

入院する準備が出来たという事で入院する事になった。

火曜日 受診して木曜日に入院。

ちょー早い。笑

検査入院も兼ねるし、寒い時期だから 丁度いいと考える事に。

今回の担当は ベテランの部長先生。

初診で診てもらった先生だ。

夜な夜なふー君と連絡を取る。

気胸は片方では無く両方だった。

ただ癒着が効いているのか、そこまで大きな問題にはなっていない様子。

週末に荷物を届けて、看護師さんに様子を聞く。

特に変わった様子は無く、早くに退院できそうなニュアンスだった。

ちょっとビックリした僕たちは

「呼吸器の設定の見直しとかは無いんですか?」

「そういうオーダーは入ってないですねぇ…」

家での様子を再度伝えて、換気ができていないかも知れない。

眠気がやはり気になるので、そこをしっかり診て欲しいと再度説明した。

入院時の問診にも書いた。

何かの手違いなのか、ママちゃんと危ない危ないと苦笑い。

そこをしっかり診て欲しいと言うのが最大の要望だった。

そして また新しい週が始まり、ふー君と連絡を取り合う。

調子が悪かったと言い訳をしていたが、二酸化炭素の数値がわるい。

二酸化炭素が70を超えていたそうだ。

70?今まで聞いたこともない数字。

顔を見る。

声を聞く。

それができないのがもどかしい。

文字だけの連絡手段。

様子が見えないと心配ばかりがデカくなる。

大丈夫か?

と聞くと

大丈夫。

と返ってくる。

大事なものが伝わらない。

二酸化炭素を下げる呼吸器の設定を試しているとは聞いていた。

不安な毎日だった。

そうして、数日が経った頃。

仕事中に携帯が鳴った。

病院からだ。

病院からの電話

嫌な予感しかしない。

去年、気胸を繰り返した時の事を思い出す。

仕事でバタバタしてた時だったから、かけ直そうかと思ったけど、出た。

気胸の説明を聞いた。確かに気胸ではあるけれど、ドレーンを入れるほどではない。

経過観察で様子を見ていく方針。

そして、本題。

酸素と二酸化炭素の数値が逆転している。

とても良くない状態で、退院は難しい。

本来なら自覚症状があってもおかしくないはずだけど、自覚症状が無い。

自覚症状があれば、分かりやすいけど、無いのが余計に問題。

状態はかなり悪く 突然急変するかも知れない。

気胸を繰り返しているので、やはり呼吸器の設定で乗り切るのは難しい。

と言う説明だった。

そんなつもりで受診した訳じゃなかった。

やはり覚悟も準備もない。

「なんとか連れて帰りたい」

「もうやらないといけないのは、わかりました。」

「1度、家に連れて帰ってしっかり話したい。」

と答えた。

本人もそれを望んだ。

先生は難しい反応だった。

改めて後日 先生が病状の説明の時間をとってくれた。

仕事の僕は やっぱり行けなくて ママちゃんにお願いした。

内容は電話で聞いたのと ほぼ同じだった。

家に帰るのは リスクが高い。

そして、二酸化炭素が溜まっているのか、かなりボーッとしてる様子。

ママちゃんも さすがにこの状態なら もう家に帰るのは 難しそうだなと 思ったらしい。

そんな中でも ふー君は まだ何かできることが、あるはずと食い下がった。

その頃には ほぼ気胸も治ってきていたし、呼吸器の圧を上げて欲しいと頼む ふー君。

圧を上げても これ以上改善されるとは思えないと先生の意見。

でも、ふー君の願いを渋々ながらも 受け入れてくれて、先生は黙って 圧を上げてくれた。

仕事で行けなかったけど、ママちゃんが頑張ってくれた。

ふー君にも会うことができた。

次の日、やはりママちゃんに会えたのが嬉しかったようで、元気が出た、ちょっと泣いてしもうた。

とメッセージが入っていた。

これで 思った結果にならなければ クリスマスは帰れない。

それでも これは 本人にとっても僕達にとっても意味のある事だと思う。

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