筋ジストロフィーの息子と共に生きる父のブログ 2021春第4話
ゼェゼェ言いながら 訪問看護さんに連絡したふー君。
ヘルパーさんは さすってあげるしか 出来なくて大変だったろうな…
ふー君が連絡して訪看さんはすぐに駆け付けてくれた。
急いで吸引をしてくれる訪看さん。
吸引しても吸引しても どんどん溢れてるくる状態だったらしい。
Spo2(経皮的酸素飽和度)も低下しだして、家では対応できなくなってしまった。
救急に電話を掛けて救急車を要請。
救急に説明しながらふー君の部屋に飾ってある修学旅行の写真を見ていた訪看さん。
笑いながら指でOKマークを出す訪看さん。
学生生活を楽しんでいたふー君を写真で見て いいじゃんいいじゃんと言う意味らしい。
辛い時でも 盛り上げようとしてくれるプロ意識がカッコ良かったそうだ。
その時はそれ所じゃなかったんだろうけど
ちゃんと見ていたふー君 さすがだね(笑)
救急車を要請して救急隊が来てくれる間にDaddyにふー君が連絡をくれていた。
仕事中のDaddyは少し遅れて携帯を確認
「なにぃ~!」
と慌てて携帯に電話をしたけど、繋がらなかった。ヘルパーさんがいるはずだと 家に電話するとヘルパーさんが出てくれた。
ヘルパーさんに状況を説明してもらい、慌てて仕事の引き継ぎを済ませる。
お姉さんが来てくれる事になっていたので急いで連絡。
搬送先の病院に先に向かってもらうようにお願いした。
要請してから数分で救急車が到着
ふー君は運ばれる最中 救急隊員の方に姿勢を調整してもらったりしながら耐えていたそうだ。
痰がつまり 呼吸も苦しく大変だったらしい。
医療センターにつき 前回入院していた部屋に搬送される。
退院してすぐに戻ってきてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいだったそうな(笑)
担当の先生に
「戻ってきてすいません」
と声を掛けて看護師さんや 他のスタッフにも言っていたそうだ。
「そんなこと気にしなくていいよ」
と、やさしく受け入れてくれた病棟の皆さんでした。
酸素を毎分5リットル投与&吸引&点滴で落ち着くのを待っていた。
お姉さんが先に到着して ずっと励ましてくれていた。
Daddyは少し遅れて到着。
朝、行ってきますと言ったときと様子は全然違っていた。
少しだけ安定してきた頃、血液検査やレントゲン、CT等 色々な検査をしてもらう。
運ばれてから4時間は経っていた。
Spo2は酸素投与で改善してきたけど、二酸化炭素の数値がよろしくない。
肺は酸素を取り込んで二酸化炭素を放出している。
それを換気と呼ぶらしいが、それが上手く出来ていないらしい。
その時の二酸化炭素の数値は89を示していた。
平常の時の目標は40を目指そうと後日 先生に説明された。
要はSpo2だけを見て酸素をバンバン投与すればOKと言うわけではない。
排出の方もうまく行かなければダメという事だ。
二酸化炭素が大量に溜まると呼吸中枢や神経中枢が抑制されてしまう。
簡単にいえば意識障害を起こしたり呼吸するのを止めてしまうCo2ナルコーシスと言う症状を引き起こす。
そうならない為に、この二酸化炭素が高い状態から 早く離脱しなくてはならない。
そしてCTの診断も出た。
結果は
縦隔とは左右の肺と胸椎や横隔膜の間にある所で そこに穴が開くと縦隔気腫。
肺に穴が開くと気胸だそうな。
説明の時に見せてもらった画像には確かにダメな所に空気層があった。
診断がついた事で治療方針が決まる。
気胸と同じく穴が小さいので 自然治癒を待つ。
当面は身体に溜まった二酸化炭素を何とかせねばと 色々な科の先生が考えてくれた。
検討を重ねた結果、今のふー君の状況を考えてみると
ネーザルハイフローと言う機器を使う治療法がベストではないかと判断された。
たくさんの人がふー君を何とか楽にしてあげようと知恵を絞ってくれていた。
本当に心強くありがたかった。
ネーザルハイフロー療法とは 毎分30L~60Lの高流量で高濃度の酸素を鼻から投与する治療法。
そうして健全な酸素を取り込みながら、その勢いで溜まった二酸化炭素を洗い流すと言う療法だ。
吸入酸素濃度をあげて肺換気量を増大させる事もできる。
これ考えた人 天才!なんて思いながら説明を聞く。
治療方針に同意して準備が始まる。
思ったより小さな危機が運びこまれて 鼻マスクの様なものを装着。
スイッチオーーーン!!
ゴォオオオオオオオオと 結構な音がする。
個室で良かったけど大部屋なら無理なぐらい。
34~36℃ぐらいの風がふー君の鼻に流される。
ふー君いわく頭が燃えそう。(笑)
全て(気力、体力)を吸い取って行く呪いの暴風らしい。(笑)
Daddyは少しワクワクしながら観察してたけど、お姉さんは凄く心配そうだった。
でもDaddyもふー君も お姉さんが居てくれた事は 凄く心強かったし感謝しかなかった。
夕方になりお姉さんが帰宅したあと、ママちゃんが駆け付けた。
パート先に休みをもらって付き添いの準備を済ませて来てくれた。
少し落ち着いてきていたふー君は お腹が空いていたらしく からあげクンをリクエスト(笑)
30分だけ治療を止めてもらい 腹ごしらえ
とにかく何か食べれる程に戻ってきたふー君。
30分の休憩が終わり、またあの呪いの暴風が始まるのだった。(笑)
頑張れ ふー君!
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